パンはいつが一番おいしでしょう?
例えば、バゲット。
窯から出したばかりのバゲットは天板の上で、
パチ、チリ、パチ、チリと音を立てます。
これを「パンが鳴く」という表現することもあります。
バゲットの白い中身の部分が、もっともっと思いっきり膨らみたいヨ〜と、
黄金色の皮を突き破ろうとする音。
これを聞けるのは、厨房にいる人だけの特権だと思います。
さて、ではバゲットはいつが一番おいしいでしょう。
窯から出したての「鳴いている」バゲットは、本当に美しく、
クープ(生地に入れた切れ目の筋)のエッジの鋭さ、
めくりあがった皮の張りは、たまりません。
けれども、その美しさとおいしさは別もの。
実は、焼きたてすぐのパンは、
イースト臭やアルコール臭が生地から抜け切らず、
炭酸ガスも残っているのです。
では、いったい、いつがおいしいのでしょう…には、いろいろ意見のあるところ。
一般的に、蒸気がすっかり抜けた2〜3時間後とするシェフが多いようですが、
4〜5時間経たないと、中身の白い部分が熟成しきらないというシェフも。
私個人としては、30分から1時間後のまだぬくもりがある程度が好みです。
いつも「ビゴ」さんや「クピド!」さんでバゲットを10本単位でいただきますが、
今日はラッキーデー!…、という日は、受け取ったバゲットがほっかほか。
そんな時はいつも以上に車の中がパンの香りでいっぱいになり、とてもしあわせ。
当然、我慢ならず、袋から出し、かじりながらの運転になるのですが、
これが、私にとって一番おいしい瞬間。
何も付けなくておいしい。
何もなくても本当においしい。
私たち日本人は、とにかく「出来立て!」が大好き。
焼きたて、揚げたて、茹で上げ、もぎたて…といった具合に。
その瞬間を尊ぶ、大切に思う気持ちがおいしくさせるのも事実ですよね。
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「ビゴの店」さんには、バゲットがいっぱい。バゲット・ムッシュ・ビゴが大好き!
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